28年度もよろしくお願いいたします。

屋久島町庁舎木造新築の木材管理のご報告を致します。

屋久島の杉が活用される、島のシンボル的建造物が初めて建設されようとしています。現在の建設計画については、工事で使用する木材の半分、第一次木材伐採分の木材ストックの完了段階とされています。ここにくるまでに一本一本の木は何人の人に触れられてきたことでしょうか。

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山林にて伐られ

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製材所に運ばれて

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製材されていく。

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規格サイズに製材され、ストックヤードへ運ばれた木材は、1本1本重さが量られ、規格によってはじめに用意された数量で仕分けられたレベルで重い、中くらい、軽いに分別されます。分けられた材はブロック積みされていきます。規格や材によって重さが30キロ台から最高300キロ計ることができる計量器でエラー表示されるものまであり、写真のようにリフトにロープをかけ材を吊りながら作業をします。

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梁や桁材が貯まる一方で、集まってくる床・壁材の管理も同時に行います。

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急激に乾燥させてしまうときに起こりやすいひび割れを考慮し、屋内乾燥させること半年。

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冬の季節を迎え、天気を見ながら屋外乾燥をするための準備整備をしました。

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数日間で屋内でストックされていた木材を全て外へ運び、

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またまた空っぽになった、作業小屋。

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雨養生のために屋根を設置し、自然乾燥をつづけます。

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また、一年間を通して観測する毎月一回の木材含水率と木材重量計測もひき続き行います。

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本年度も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

はぐ×くむプロジェクト:地杉ベッド

お宿も経営されているモスガイドクラブさんは、以前より屋久島大屋根の会が主催する催しに参加して頂いたりで、地域運動の参加に積極的な印象です。

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7月の終わりに、宿泊施設「モスハウス」へお客様用のベッドを地杉でつくって欲しいとご依頼を頂きました。しかし、当時島内の職人さんで加工が可能な方が見つけることができず。。。以前鹿児島市内の方からベッド注文を頂いた際に木材加工から作成さらにはお客様への引き渡しまでを引き受けて頂いた、中原木材加工センターさんが快く引き受けてくださったので、屋久島から木材を送る形で加工をお願いすることになりました。

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お引渡しの当日は、朝からピカピカの快晴。お宿へ直接加工された木材を運びお部屋の中で組み立作業を開始。9月のシルバーウィークに間に合ったこともあり、満足のいくお渡しになりました。

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こちらの宿泊施設は、立地条件が大変に素晴らしく、特に太平洋を一望できるテラスと小さな森の中にたたずむお部屋に心が躍ります。心身穏やかに屋久島の滞在をお過ごしになられるには大変におすすめできるお宿です。

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同時に、お客様に地杉のベッドのお部屋があることも喜んでいただけるお宿として、益々のご発展をお祈り申し上げます。

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◎はぐ×くむプロジェクト注文ベッド(スノコタイプ)

価格/¥120,000-(1台)

木材/スギ

脚木材/スギ

サイズ/高さ 40㎝×巾 110㎝×長さ 220㎝

カラー指定/無垢

 

 

はぐ×くむプロジェクト:地杉とタブのテーブル

今年春先のことでした。地杉のちゃぶ台にご興味を持たれて弊社を訪ねてくださった方がいました。年若く、アジア全域やオセアニア地方の旅行を経て、屋久島を移住の地に選ばれたその方は、「せっかくなので、屋久島の木材をつかったテーブルが欲しい。」という事から、デザインや使用する材、サイズについてなど夏いっぱいまでメールで幾度かの打ち合わせを重ねてきました。仕上までに時間をかけてしまいましたが、お渡しの際には「待った甲斐がありました。」と、笑顔で喜んでいただきました。

脚は折りたたむ式ではなく、のせるだけのものにしましたが、天板に重みがあるのでよっぽどの重力がかからない限りは安全におつかい頂けるものです。スギとタブのそれぞれがもつ模様が違いを引き立て合いながら、大きくはありませんが重みのある雰囲気となりました。特にスギの木ならべはお客様と一緒に工房で行い、まさに同じものが二つとない製品になりました。一生大事にして頂きたいテーブルをお届けすることができました。ありがとうございました。

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木選びをして頂きました。

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お渡し時

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◎はぐ×くむプロジェクト注文テーブル

価格/¥65,000-

天板木材/スギ、タブ

脚木材/スギ

サイズ/天板:厚み40㎜ 縦幅700㎜ 横幅1000㎜

脚:高さ245㎜ 幅90~120㎜ 長さ 600㎜

 

 

 

屋久島の木材で木造新庁舎建設が実現します!

夏が過ぎ、屋久島はスッカリ芙容の季節になりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。ずいぶんと更新せずにおりました間、屋久島で動き始めた一大プロジェクトに身を投じておりました。

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屋久島町ではそれまで北と南の2つの町に分かれていましたが、平成29年に合併して以来、100㎞内に点在する24の集落と属島の口永良部島の行政の効率性と機動性の向上を図るために、本庁舎の建設が計画されていました。また、島内産材を最大限利活用することで、地元産材の安定供給と低コスト化を図り、停滞している島内の林業再生を図るために「木造」での建設が、平成26年第4回屋久島町議会臨時会で正式に決定しました。

特に屋久島は杉が天然に生息する南限地でありながら、建設用材としての伐採は少なく、島内産材がほとんど流通していないなどということから、議会決定の1年前より「屋久島町庁舎建設検討委員会」が設置され、「木材生産者」「木材加工業者」「工務店・大工」などを対象に、設計実現に向けて全4回のワークショップが開催されました。その中で、

●庁舎を分棟の集合体とすることにより防火の制限を緩和し、地域材を使用し地元関係者(大工・工務店)で建設することを基本とする。

●必要な木材について、事前に調達する計画。

●島内製材所の製材量の余力合計により、製材は地元で対応する。

●設計者は提案型によって木材建築の経験が豊富で、屋久島の地域性を理解するものを選定。

という課題を揚げた結果、平成26年10月に行われた公共木材建築の実績を重ねるアルセッド建築研究所の設計案が採択されました。(写真は9月の設計発表会時のもの。)

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現在、丸太の搬入と荒製材作業が行われています。

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木材搬入作業:橋口木材加工センター

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製材作業:有水製材所、トマリ、工房屋久島

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6月には木材の強度や含水率、密度を調べるために木材ストックヤードで試験が行われたのち、設計プランから見積もられた木材製材作業が進められてきました。

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こんなにガラリとしていたヤード内も、

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たちまちに製材が貯まりだしました。

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賑やかです!

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屋久島町木造新庁舎建設の実現を、民と官で歩幅を合わせて共に取り組んでいます。

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弊社では、建築木材管理一式を担っております。完成は平成30年3月末予定。また追々レポートさせていただきます。

 

 

 

jisugi cup 01、本日販売開始!

 

まず始めに、今日お伝えするこのお知らせを皆さんとシェアできることを大変にうれしく思います。

関東を中心に活躍されているアウトドアギア・ガレージブランドsunsetclimax より、地杉でつくったカップの販売が本日5月27日(水)から始まります。

屋久島の木をたくさんの方にお届けしたい!というわたしたちの想いから参加をし続けている屋久島大屋根の会では、長年に渡り東京都で開催されていた林野庁主催のイベントに屋久島の人工林のPRに通っていました。

イベントは5年前に時流の変化に伴い終了していますが、そこにsunsetclimaxの代表の方が通って下さったことがきっかけになり情報交換が始まりました。日本の職人の技術を大切にし、素材を活かしたものづくりをこれからも続けていきたいという理念をお持ちでいて、場所は違えど、わたしたちも地域の材料とつくり手でものをつくる立場として強く通ずるものがあり、何か面白いことを一緒にしてみようという事で、今回のjisugi cup 01製造に至りました。

そのようなことで製品の企画が1年ほど前から始まり、わたしたちは木材と屋久島の職人とsunsetclimaxさんの間に入って、コーディネーターとして製品開発のお手伝いをすることになりました。sunsetclimaxさんに実際に屋久島にも訪問をしていただきながら打ち合わせを繰り返し、販売までの準備を進めてまいりました。

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歳月を重ねてやっと、販売開始になります。

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外はマットに仕上げ地杉の質感を残し、中はしっかりと防水をさせています。

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ずらりとこんなに揃ったけれど

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職人さん、鹿島重人さんがひとつひとつ手仕事でつくってくれました!

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カップの底には焼印入り。

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専属のオリジナルホルダーも日本製の糸からつくられています。色合いが渋い!赤と黒の2色、付いています。

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なお、sunsetclimaxですでに販売されているオリジナルタープでつくられた巾着もオプションで別途販売!

私のお勧めは、これで飲むワインと日本酒。地杉の香りと相まって、ついついお酒が進みます。商品のお問い合わせはこちらまで。

地杉はますますこれからも形を変え、皆様のお手元に届くために企画が進められています。

はぐ×くむプロジェクトも併せて、これからもどうぞご期待ください。

恐る恐る。

今週末に屋久島大屋根の会が出展する屋久島町ふるさと産業祭への協賛出展に向け、そしてこれからのイベントにどんどんお披露目していくために、5年間自然乾燥をしてつくられたちゃぶ台の木肌を仕上塗装することに。

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個人的にふわりとした優しい地杉の無垢の木肌が大のお気に入りで、塗る直前までためらったこの作業。しかし半年前にちゃぶ台の脚の一脚を試しに塗装したところ、乾燥後はしっとり感も重くなく割と無垢の感触に近くなることが分かったので、実行に至りました。

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職人さんが仕上げてくれたふんわりぴかぴかの木肌に、えごま油をつけた刷毛がするりと伸びる。パンを焼くときの作業みたいで、あれもこれもと塗りたくなります。

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大きい方(φ120㎝)はえごま油で。小さい方(φ90㎝)は違うもので仕上塗装を考えています。

 

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スギの脂とえごま油が仲良くなじみます様に。

お誕生日プレゼントをお届けしました .*☆

いつも弊社のホームページをご覧いただきまして、ありがとうございます。

おかげさまをもちまして、「はぐ×くむプロジェクト」屋久島の木製品開発は、手ごたえのあるスタートとなっています。

●お客様からのメッセージ:

神戸にいる3歳になる初孫の誕生祝いに贈る物として、屋久島で何かないなあと思っていたところ、Facebookで「はぐ×くむ」プロジェクトを見つけま した。屋久島南部に住んでいるのですが、北部に位置する楠川の稲穂工房事務所まで出向いて実物を見、触らせてもらい、キューブ小に決めました。誕生日を過ぎて届いたと思 いますが、今頃は昨年生まれた弟に握らせようとする姿を思い浮かべて一人ニンマリしています。

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一番目のお客様は、お孫さんへのお誕生日プレゼントをお送りしたいということでお問合せを頂きました。おじいちゃま自らがお孫さんの手のサイズを思いながら、実際に商品に触れられて大きさを選ばれた地杉のキューブ。サイズをじっくりと確かめ、同梱でのお誕生日のメッセージカードと共にご注文を頂きました。

ご注文を頂いてから2週間後、ようやくお届けすることができました。お孫さんへはうれしい贈り物になったことと思います。優しい素材の贈り物をお届けするおじいちゃまの想いも、きっと伝わっていることと思います。

 

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わたくしたちにとっても、「はぐ×くむプロジェクト」の有意義を実感することができた機会を頂き、心が躍ります。

ご家族の幸せがますます育まれますよう、心よりお祈りを申し上げます。

株式会社稲穂工房 一同

「いろいろ」やります。

最近の関東では雪と桜が一緒に見られる春を迎えたとか、そんな景色、なかなか見れないですね。個人的に興味がある風景だったので、少しうらやましい。住んでいる方々にとっては迷惑な話かもしれませんが。屋久島の桜はといえば、北部に限っては今月始めの週は5月中旬のような気候だったのでその頃がピークだったかと思います。満開を待たずに雨や風にはらはらと花びらが舞っていたような気がするのは、ただの私感でしょうか。

さて、当社のはぐ×くむプロジェクトについて、早速お問合せを頂いており、手応えを実感しております。ありがとうございます。

木の素材がもつ本来の肌触りや、香りに触れることができ、なおかつ日常の暮らしの中に取り込めるものづくりをコンセプトに今後も展開していきたいと考えています。その中のひとつで現在取り組んでいるのは、カラーバリエーションです。

地杉を製品にする際に、その製品を長くおつかい頂くために傷やカビを防ぐために塗料などでコーティングをします。そのコーティングには油性などを用いて強い塗料で完璧にコートすることにより、熱や傷には強くなるが木の香りが全くしなくなってしまうものと、コート力は弱くなるけれども木の香りを残し、なおかつ、触るほどに木の脂が染み出てくる肌触りも残せる水性塗料やオイル仕上といったように大きく分けて2種類の方法があります。

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わたくしたちがこれまでに開発を進める中で、色を選べるともっと楽しいのではないかと考え、そしてそれが生活の中にあるうえで安全な塗料であれば、ぜひご提案をしたいと思い、「いろいろ」バージョンをご用意する運びとなりました。

木肌に膜を張り、ある程度は外部からの影響からも守るが塗料だけに頼るのではなく、つかう人の手でしっかりと管理してあげることで長持ちさせる、ながくつかっていける、そんな製品にしていきます。

屋久島の森からのお便り

やっと春らしくなってきたと思っていた矢先、ここ数日は真冬並みの寒さがもどってきて、全国的にも荒れているようですね。風邪などひかれておりませんか?屋久島も冷たい風が強く吹いています。そんな中でしたが昨日と今日にかけて、新しい企画のために森へ取材へ行って参りました。詳しくはまたの機会を改めてお話しさせていただくことにして、森の中の様子をお伝えしたいと思います。

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雨上がりの森の中は、苔が期待通りに緑や蒼色に映え

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雨水が反射して、輝いていました。ここは苔の森ともいわれる、国立自然公園の白谷雲水峡です。

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自生の木がどっしりと根を張り、かっぷくが良い。もはやもう、いろんな植物と一緒に絡み合いながら生きている世界。

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枯れてもゆっくりと朽ちていくたくましさ。

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大きさに関係なく、多様ないのちが育まれている様子を知ることができる。

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もう少し寒いこの時間を静かに待って

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春を待つ森の生き物たち。

今回は雪山の景色は見ることはありませんでしたが、屋久島の森はしっかりと積もるほど雪も降ります。里では人が春を待ち、山では植物と動物が春を待つ。
あたたかい日と寒い日が忙しく激しく入れ替わってくるこの頃は、一年の中でも一番激しい気象ではないかと思います。

間もなく本州より一足早く春を迎えるでしょう。山桜で華やかな里山のお便りを皆様へお伝えできることが待ち遠しいこの頃です。

ホームページを開設いたしました!

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こんにちは。

 

春らしい日が続く屋久島より、ホームページ開設のお知らせです。建てながら更新していきますので、見づらい部分も多いと思いますが、お付き合いください。